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コラム


▼ 誰にも聞けない夜のこと…人気ライターの連載コラム

[夢乃紫音]夢乃紫音のふ~ぞく雑戯談

第壱話 お客様が笑わなかった理由

さて、今回お話しするのは、紫音が22歳のときに出会ったお客様とのエピソードです。

そのお客様は30歳くらいで、わりと地味な感じの男性でした。
よく言えば、真面目なタイプなのですが、なんだかとてつもなく暗いんですよ。

最初に会ったときは会話も全く弾まないし、
正直あんまり楽しそうじゃなかったのを覚えています。
紫音が、どんなに話題をふってもスルー。(ガーン)

「きっと相性が合わなかったんだろうな」と半分諦め、
もう二度と紫音のところへは遊びに来ないだろうな、と思っていました。
…が!しかし!!

1週間後、彼は再び紫音の前に現れました。(汗)

なぜか、本指名を入れてくれたんです。
本当に「なんで?」としか思えませんでした。

そしてまた、先週と同じように暗い顔をしているお客様。
「どよーん」という言葉は、彼のためにあるんだ、と紫音は思いました。
それくらい、暗い!

そんなにつまんなそうにするなら、わざわざお金使ってまで来なきゃいいのに!
とまで思ってしまいました。
だって、風俗って楽しい思いをするために来るんでしょ…。

しかし、そのお客様は毎週木曜日、紫音と遊ぶためにお店にやってきました。

会うたびに、少しずつですが、彼も自分から話をするようになりましたが、
決して笑うことはありませんでした。

紫音が接客したお客様で、これまでに笑わなかったお客様っていなかったので、
いつの日からか紫音は意地になり「このお客様を笑わせるキャンペーン」を勝手に開催するようになったんです。
あ、ちなみに…そんなキャンペーンをやっているお店はありませんので、ご安心ください。
あったら行ってみたいけど(笑)

はい。話を戻します。(汗)

このお客様と初めて会ってから1年程経ったある日、
彼から衝撃の事実を聞かされます。

「ここに遊びに来るようになる前、付き合ってた彼女が事故で亡くなったんだ。」って。

紫音はあまりにびっくりして、なんて言ってあげればいいのか、どんな顔をすればいいのかもわかりませんでした。
たぶん、固まっていたと思います。

でも、その後すぐに彼が「彼女を忘れることはできないけど、君と会うようになってから少しずつ前を向けるようになったよ。ありがとう。」と言って、初めて紫音に対して小さな笑顔を見せてくれました。

笑ってくれたのはすごく嬉しかったけど、なんだかとても切ない気持ちになりました。

結局、このお客様は紫音が当時在籍していたお店を辞めるまで、
ずっと通ってくれました。

紫音が、このお店を辞める日には「会えなくなるのは寂しいけど、どこかで元気でいてくれるだけで、俺も頑張れるから!」と言ってくれたのが、なんだかとっても深い言葉に思えて、ちょっと泣きそうになりました。

本当に、そんな悲しいことってあるんだなぁ…と、びっくりしたのと同時に、風俗に遊びに来るお客様には、みんな色々な気持ちや事情があるんだなぁと、今まで以上にお客様を心から大切に思えるようになりました。

だから、紫音もこのお客様にはとっても感謝しています。

[追伸]

紫音は今も元気に頑張ってます。

では、また次回のコラムでお会いしましょう♪

お客様が笑わなかった理由


紫音からひとこと

モモコ読者の皆様、明けましておめでとうございます。今年からは、「ぶっちゃけトーク」改め、「ふーぞく雑戯談」ということで、風俗業界にまつわる、ちょっと感動、そしてちょっと役に立つようなお話を、雑談風でお送りいたします♪

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ライター紹介

夢乃紫音(ゆめのしおん)

夢乃紫音(ゆめのしおん)

18歳から29歳まで、風俗嬢として生きる。現在は、風俗店で女のコの管理をしつつ、悩み相談などにのっている。接客数延べ8,000人以上。風俗経歴:ファッションヘルス・イメクラ・デリヘル。その他、著書「世にも奇妙なオトコたち(春日出版)」、ブログ「8000人と恋した風俗嬢が語る、Hと恋愛の裏オモテ」。

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